腕時計は、左利きの人ならではの切り口がはっきりしている数少ない小物の一つです。
リューズ(時刻合わせ用のつまみ)の位置という、他の道具にはあまりない特有のポイントがあるためです。
1. 一般的な腕時計は「左手にはめる」前提で作られている
この配置は機械式時計が普及し始めた時代から続く慣習で、右手で細かい作業(リューズを回す、竜頭を引き出すなど)をするほうが多くの人にとって自然だったことに由来すると考えられています。

スマートウォッチが主流になった現在でも、多くのモデルはこの伝統的な配置を踏襲しており、左手首にはめる前提のデザインが標準のままです。
多くの人が利き手である右手を自由に使えるよう、腕時計は左手首にはめ、右手でリューズを操作することを想定して作られています。
そのためリューズは文字盤の右側(3時位置)についているのが一般的です。

2. 左利きは「右手にはめる」か「そのまま使う」かの2択
左利きの人が腕時計を選ぶとき、大きく分けて「通常モデルを右手首にはめる」か「9時位置リューズの専用モデルを左手首にはめる」かの2つの選択肢があります。
どちらが正解というわけではなく、着け慣れた手首の感覚や、リューズ操作のしやすさを実際に試してから選ぶのがおすすめです。
3. 9時位置リューズのモデルは選択肢が限られる
9時位置にリューズがある左利き専用モデルは、一般的な3時位置モデルに比べてラインナップが大きく限られます。

特定のブランドやシリーズでのみ展開されていることが多く、デザインやサイズの選択肢を優先したい場合は、通常モデルを右手首にはめるという選択のほうが現実的な場合もあります。

価格帯とブランドの傾向
9時位置リューズの専用モデルは、パイロットウォッチ(航空計器を参考にしたデザインの腕時計)のジャンルで比較的見つけやすい傾向があります。
価格帯は普及モデルで1万円台から、機械式のしっかりしたモデルになると5万円以上のものまで幅広く存在します。
一方、3時位置の通常モデルは価格帯・デザインとも選択肢が圧倒的に豊富なため、「まず気に入ったデザインを選び、右手首にはめて試してみる」という進め方のほうが、予算内で満足のいく1本に出会いやすいという見方もできます。
4. 右手首にはめる場合の注意点
通常モデルを右手首にはめる場合、リューズが手の甲側に当たりやすくなり、袖口に引っかかったり、机に手をついたときに当たって痛みを感じたりすることがあります。

こうした違和感が気になる場合は、リューズの出っ張りが小さいモデルや、リューズのない一部のデジタルウォッチを検討するのも一つの方法です。
5. 高額な買い物だからこそ試着を
腕時計は他の左利きグッズに比べて単価が高くなりやすいアイテムです。

可能であれば店頭で実際に着けてみて、リューズの操作感や手首への当たり方を確かめてから購入することをおすすめします。
「普段使いの1本を探している」という場合は、まず通常モデルを右手首に着けてみて、違和感の程度を確認してから購入を決めるのが失敗しにくい進め方です。
「腕時計にこだわりがあり、機械式の趣味性の高いモデルを探している」という場合は、9時位置リューズの専用モデルを扱う時計専門店に相談し、取り寄せも視野に入れて探すと選択肢が広がります。
「そもそもリューズの違和感自体をなくしたい」という場合は、リューズを引き出さずボタン操作やスマートフォン連携で時刻合わせができるデジタルウォッチ・スマートウォッチも有力な選択肢になります。
腕時計は「右手首にはめて通常モデルを使う」か「9時位置リューズの専用モデルを探す」かの2択です。
次の記事では、シュレッダーや急須など、楽器・カメラ以外で左利きが地味に困る家電・日用品を見ていきます。
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